鍬ノ峰 親沢コースマップ      鍬ノ峰 HomePage→

親沢コース
 親沢コース登山口から山頂まではほとんど平坦道のない急登の連続。登山口からすぐに勾配のきつい黒色
プラスチック段から始まり、シャクナゲが目立つ林の中を高圧線鉄塔下まで辿る。登山口から約二、三十分
かかって着く鉄塔周辺は刈り払いが施され、そこそこ展望も良い。鉄塔左側からの急勾配を登りきったとこ
ろが主尾根で、東方眼下に山麓の田園風景が見えてくる。この辺りの登山道は風化された花崗岩ザレ道で勾
配も幾分緩やかになってくる。前方の赤松高木辺りで小休止しよう。
 花崗岩ザレ地のやせた尾根を行くとほどなく小ピークが現れ、右に巻くとキレット鞍部トなる。右側は深
く切れ落ちる難所だがロープも設置してあり、手がかりになる立ち木もあるので慎重にさえトラバースすれ
ば危険な事はない。ガレ場を下りきると登り返しの急坂が待っている。
 ここからは展望のないジグザグ樹林帯を登るが、何ヶ所かロープ掛けの急勾配ザレ場になると一息で南峰
ピークに辿り着く。ピークとは言えピーク標柱もなく立ち木で展望が遮られているので通過点のような場所
だが、急登で疲れた体を休めるためにも小休止しておこう。
 南峰から北峰(主峰)まではササ原の穏やかな道、二十分もみておけば辿り着く距離だ。前方のササ原上に
標柱が見えると一息で二等三角点の山頂となる。登山口の標高が996mだから山頂までの標高差は600
m余、里山としてはかなりハードな登高が強いられるが、その分、山頂に立った時の眺望の素晴らしさは格
別なものがある。深青な水を湛える大町ダムに裾野を落とす餓鬼、唐沢、北葛の北アルプス稜線は見事。
 山頂に辿るコースはこの親沢コースの他、蓮華大橋近くにある仏崎の観音寺裏から登るコースがある。気
になる登山シーズンだが、登山口から山頂までシャクナゲが群生する山との評判、新緑の始まる四月中旬か
らシャクナゲが咲きそろう初夏が良いだろう。また鍬ノ峰に限ったことではないが、広葉樹林が山全体を覆
う里山の紅葉シーズンも見逃せない。

アクセス
 JR信濃常盤駅東を走る国道147号線を右折して道なりにア−トライン(通称山麓線)へ「清水」信号を横
切り、集落が終わるとT字路に突き当たり、正面に「餓鬼岳登山道」の案内板があるので右折する。アルプ
ス安曇野公園が左手に見ながら直進すると、再び「餓鬼岳登山道」案内板のあるT字路となる。ここを右折
すると、狭い林道の一本道。林道途中にある餓鬼岳の白沢登山口を通過すると一・五kmほど先に鍬ノ峰登
山口がある。

■駐車場:登山口道標前の林道広地か道標から五十メートル先にある広地に数台。
■トイレ:アルプス安曇野公園内か、シーズン中ならば餓鬼岳登山口に仮設トイレがある。

長野県山岳ガイド・ホームページ