長野県の山岳ガイド

たろうやま太郎山 (1164.3m) 上田市
上信越自動車道を長野市方面に向う途中、上田市を過ぎた辺りから車窓正面から東西に連なる太郎
山が見える。そして自動車道はその太郎山の山腹を刳り貫いたトンネルに入っていく。市街地から
も近く、山頂からの眺望も良いので、上田市民の憩いの山にもなっており、四季を通じて登山者が
多い。登山ルートも4コースあるが、最も気軽に登れるのが表登山道だ。

上田市街地からの太郎山(中央)稜線、右端の山塊は東太郎山

風もなく蒸し暑い初夏 ■2005.6.26

無雪期コースマップ
塩田平&上田周辺エリア・目次

登山口までのアクセス

上信越自動車道上田菅平インターを降りたら右折し国道144号線で上田市街へ向う。さらに住吉

交差点を右折し国道18号線(上田バイパス)を北に向う。新田交差点を右折し道なりに1km程進むと

自動車道太郎山トンネルの真下にある表登山道の登山口に着く。

■駐車:登山口広地に10台程 トイレ:なし

■駐車地:登山口広地に10台程

■トイレ:なし


コース解説

登山口から直ぐに階段状の急登が始まるが、ほどなく砂混じりの登山道に変わる。コナラなどの潅

木林が展望を遮っているので周囲の眺めはなくしかも名前とは裏腹にかなりの斜度ももつ急登だ。

登山口間近から一丁(約109m)ごとに数字が刻まれた石祠が設置されているので、それを数え

ながら頑張るしか道はない。変わりばえのしないジグザグ道は暫く続くが、石段が現れ、前方に石

造りの鳥居が見えてきたら、登行時間でのほぼ中間地点だ。鳥居周辺は松林に囲まれた広地になっ

ているのでしばし休憩としよう。

鳥居を潜り、また似たような風景のジグザグを繰り返しながら登って行くと、登山道沿い左手に年

代等は不明の古い木製の祠がある。ほどなく赤い鳥居が見え、さらに右から登ってくる裏登山道と

の合流地点に辿る。鳥居を潜り石段を登りきると太郎山神社社殿の前に出る。太郎山神社はかって

上田地方は養蚕が盛んで「養蚕の神」として信仰を集め、また雨乞いの祈祷をしたと言う記録もあ

る。今では上田市民のレクレーションの山に変わったが、形は違っても親しまれているのは昔も今

も一緒だ。ここから太郎山々頂へは社殿の右脇を通り過ぎ、潅木林の緩やかな道を5〜6分歩くと

山頂に到着する。草地の山頂は広く、北端に三角点石柱と展望方位盤が設置され、傍らには西方向

を見ながら微笑んでいる石仏が座っている。東から南にかけては林立した樹木が間伐されていない

ため展望はないが、西から北方は木立もなく展望は素晴らしい。もし眼下の上田盆地を雲が覆い、

上空が晴れていれば雲海の彼方に連なる北アルプス連山の眺望に感激することだろう。

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