往路■虚空蔵堂登山口→(60分)→独鈷山稜線分岐→(30分)→鉄城山→(45分)→小雨首支稜
復路■小雨首支稜→(20分)→猪坂コース下降点分岐→(50分)→虚空蔵堂下山口(駐車地)
五年ぶりに訪れた2段20mの竜落としキレット、誰一人いない寂峰、しかも単独ともなれば緊張感が流れるのも当然かも知れません。
「ここで滑落でもすればきっと見つけてくれることはないだろうな・・・」と、やはり万一のことを考えてしまう気の小ささが過りました。
とは言え、ここを下らなければ雨首に辿ることが出来ません。支点の樹幹にWロープをフィックス、エイト環で慎重に懸垂下降開始しました。
2段目を下り終えた時、ほっと安堵しました。
(中略)
雨首からいよいよ小雨首に向かいます。距離的には100mあるかないかの近距離ですが、その間には究極の難関が待ち受けています。設置ロープはありますが、
そこに全体重をかけることはしません(出来ません)。一応カラビナビレーでバックアップをとり、ヘツリ泥土が崩れないように静かに進みました。
薄氷の上を歩く心境です。
トラバースが終わると、いよいよナイフリッジ頸椎ノ塔渡りです。海底隆起特有の脆い凝灰岩は、足を置くにも、ガバを掴むにも確認必須です。
確認せず一気に体重をかけようものなら、万一剥がれた時、(バックアップなしの場合)100m以上の谷底に転落です。
こんな場所のため、恐らく今後誰も来ないかも知れませんが、もし来られるような奇特な方がいるならば、少人数(4人以内)で来て下さい。
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