荒船山 内山峠コースマップ      荒船山 HomePage→

内山峠コース解説
 駐車場奥が登山口になっており、案内板の右脇を一旦緩く下る。沢筋に沿って行く道は平坦道で、
潅木林の中を左に巻きながら暫く行き、下り坂を登り返したところに山頂まで2.7kmの道標がある。再
度下り坂になるが、下山時、疲れてのこの登りは結構きついものがある。下りきった辺りから上州側
(左側)が崖地になっている場所が数ヶ所あり、危険箇所にはロープや柵が張られている。ジグザグ急
登が始まるが一登りで尾根になると緩やかな道が続く。
 木橋を二箇所渡るとほどなく「挟岩(はさみいわ)修験道場跡」の巨大岩壁直下に辿り着く。オー
バーハングした岩屋は横に50メートル以上延びている。岩壁を滴り落ちる水は涼しく休憩適地だ。
その岩屋前の登山道に直径六十センチほどで、中央に穴のある丸い石が二つ苔生して並んでいた。修
験道場があった頃の遺跡なのだろう。登山道は、挟岩を回り込むように左に巻いて行き、沢筋を右下
に見ながら緩やかな下り坂辺りに来ると、沢水音が聞こえほどなく「一杯水」道標がある水場に辿る。
昔登山者がこの水を一杯飲むとまた元気になるという山頂から湧き出る水だ。一杯水々場を過ぎると
岩場が現れる。急登には梯子や手摺りがあるので恐さはないが、湿り気のある粘板岩は滑り易い。岩
場が終わりササ原の平坦道になると、左手に艫岩西端と書かれた古い道標がある。平坦道が緩やかに
下り、左側に源頭らしき湿地帯を見たら、ほどなく荒船山の船尾でもある「艫岩展望地」に辿り着く。
展望側は垂直に数百メートル切れ落ちている立ち木もない岩崖絶壁は柵も無く1メートル以上は近寄
れない。展望地の中央付近には観山盤を参考に、右から妙義山、浅間山連山、佐久平、白馬や槍ヶ岳
などの北アルプス、八ヶ岳が展望できる。主峰の行塚山へは、艫岩入り口にある避難小屋の右脇を通
り、平坦な草地の稜線を行く。水源地のせせらぎを渡り、石祠を左に見て、荒船不動コースとの合流
地に辿る。分岐道標のある合流地から急登を一息で行塚山々頂となる。潅木に囲まれた山頂には三角
点石柱と祠があるだけで眺望はほとんどない。僅かに梢の間から西方に奇岩ローソク岩が見えるだ
けだ。下山は往路を忠実に戻るのだが、一杯水上部の岩場は滑り易いので慎重に下ろう。

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