もともと海底火山の隆起によって出来た山塊で、歩き難い岩ゴロのジグザグ急登が続きます。
その岩ゴロのほとんどが浮き石で、落石が一番危険です。むやみに歩くのではなく、落石を起こさないよう
確かめながら歩かなければなりません。一時間ほどで鬼ヶ城に辿り着きました。鬼ヶ城は高度感たっぷりだけの狭い岩稜で、
休憩するような広地はありません。長居は無用と分岐まで戻り、鬼ヶ城から南に延びる「鬼ノ戸渡り」取り付き地のキレットに向かいました。
キレット底部は一人立つのがやっとの狭い場所、左手の岩塊を登ります。高さは3メートル弱ですが、斜度60度くらいの脆い岩塊、
ビレーなしでは恐くて(危険で)登れません。足を滑らせば何百メートルの谷底、ホールドとステップを確認しながら、
とにかく慎重に登りきりました。
登りきったところが「鬼ノ戸渡り」ナイフリッジの始点です。恰好なんか構っていられません。四点支持(四つん這い)で渡りきり、
無事最終目標地に辿りつきました。3人位ならアルペン踊りが踊れる広地「鬼の踊り場」です。紅葉シーズンの今なら、
鬼無里村から「鬼女もみじ」に来てもらい、もみじの舞いを見たいな…と考えながら、赤く染まる周囲の山並みを見ながら休憩しました。
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