硫黄岳 夏沢鉱泉コースマップ      硫黄岳 HomePage→

夏沢鉱泉登山口へのアクセス
 諏訪ICを出た最初の信号を右折し国道20号をしばらく直進します。新井信号で国道20号と分かれ左折し国
道 152号を白樺湖方面に向かい、山寺上信号を右折してから尖石遺跡考古館、三井の森を過ぎ唐沢鉱泉との
分岐に辿ります。夏沢鉱泉は二又右に入り、硫黄岳を源頭とする鳴岩川と並行して走る林道が終点の桜平ま
で一本道が続きます。車止ゲート周辺が駐車地ですがシーズン中はかなり混み合います。

夏沢鉱泉コース
 車止ゲートから緩やかな坂を鳴岩川に出会う対岸にトイレ棟がある場所まで下ると、ここから夏沢鉱泉ま
で登り坂となる。林床に咲くオサバグサの群生を見ながら夏沢鉱泉に辿る。山荘前を横切るといよいよ道幅
も狭く登山道らしくなり鳴岩川沿いの道は渓流から吹きぬける風も心地よく、樹林帯は陽も遮り暑ささえ感
じない。「やすらぎの滝」で左に屈曲し、渓流に架かる橋を渡るとジグザグ急登が始まりほどなくオーレン
小屋が見えてくる。小屋前は峰ノ松目や赤岩ノ頭方面の分岐点で、また最後の水場なのでここで補給してい
こう。
 夏沢峠へは分岐地を直進しシラビソ樹林帯の登山道を行く。道は緩やかで、いつのまにか明るく開けた夏
沢峠に出る。峠は東から登ってくる本沢温泉コース、北に向かう天狗岳コース、そしてこれから向かう硫黄
岳コースの合流地となっている。山小屋二軒が建つ峠からの眺望は良く、硫黄岳の爆裂火口崖が迫って見え
るのは圧巻。峠からダケカンバやシャクナゲなど生える樹林帯の急登がしばらく続くが、30分ほどで森林
限界地点となり、高木が見当たらない岩ゴロの登山道になる。岩陰のあちこちにツガザクラやイワヒゲ、イ
ワウメなどの高山植物が咲き乱れているが、高木がないため風をまともに受け、夏でも寒いくらい。
 岩ゴロの急登も最初の石積みケルンまで来ると爆裂火口崖の脇はすぐそこ。火口崖脇の登山道西側はキバ
ナシャクナゲやハイマツが群生する穏やかな斜面だが、反対の火口壁側は火口底まで鋭く落ち込んでおり、
安全柵もないのであまり左に近寄らず、一登りで硫黄岳山頂となる。登山道からはその姿さえ見せなかった
八ヶ岳の主峰赤岳をはじめ、横岳や阿弥陀岳などそうそうたる雄峰が眼前に現れる。この展望こそ硫黄岳劇
場の感動スクリーンだ。
 下山は赤岩ノ頭を経由してオーレン小屋まで戻る。山頂から岩地の急下降となるが慎重に下れば危険なこ
とはなく、15分程で黄土色に染まったザレ場の赤岩ノ頭分岐となる。このコース最後の展望広地で振り返る
と、硫黄岳と横岳に続く稜線が名残り惜しく見える。オーレン小屋へは道標を右折、岩場はないが急斜度が
続き浮石も多いので足元に気をつけ歩幅を小さく下降する。オーレン小屋からは往路を夏沢鉱泉まで辿る。

長野県山岳ガイド・ホームページ