宝剣岳 千畳敷周遊コースマップ      宝剣岳 HomePage→

コース解説
 千畳敷を基点とするコースは乗越浄土から北稜を登るコースと極楽平から南稜を登る二コースある
が、クサリ場の多い南稜を登りに利用したほうが良いだろう。千畳敷展望広場にある駒ケ岳神社前で
木曽駒ヶ岳登山道と分け、極楽平に向かう。木段状の登山道は緩やかなジグザグを繰り返しながら南
稜線取り付きの極楽平に辿る。ここは檜尾岳を通り空木岳、南駒ケ岳への縦走路分岐にもなっており、
また登山装備のない観光客もここまで散策に登ってくるので賑わう場所だ。極楽平から三ノ沢岳分岐
までは展望の良い稜線歩きがしばらく続く。三ノ沢岳分岐から核心の岩稜が始まるが、ストック利用
は危険なので、短くしてザックに収納しておこう。また三点支持登攀が苦手のかたはこの分岐で引き
返したほうが無難。大衆登山の山とは言え侮ってはいけない中級者コースである。
 二つ目の岩頭を越えると、足場や手がかりを確認しながら慎重に急斜度の岩塊をキレット状の鞍部
まで下る。草付きの鞍部はほっと一息つけるがここから山頂まで急登の岩場登攀となるので再度気を
引き締め直そう。クサリや梯子場がたびたび現れ、大岩が重なる隙間窟を抜けると宝剣岳山頂に辿り
着く。巨岩が立つ山頂は狭く、その岩陰に祠が一つ祭ってあるが、度胸試しにと巨岩に攀じ登ろうと
する猛者を見かけるが危険この上ない。下山は北稜を乗越浄土に向かうが、山頂直下のクサリ場トラ
バースは左側が谷底に深く切れ落ち恐怖心を煽るが、すれ違いには注意が必要だ。ペンキマークを忠
実に辿りながら巨岩天狗岩の右傍らを過ぎるとほどなく乗越浄土となる。分岐道標を右折し下山道を
千畳敷方面に向かう。

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