野地平、四十八池と二打席空振り三振だった最後の打席、もし今回見ることが出来なかったら今年は諦めようと思
いつつ「北ドブ湿原」へ向かった。駐車地から歩くこと30分、湿原に辿り着いた。遊歩道にはまだ誰もいない。こ
れならじっくり撮れる。しかし去年より三日遅かっただけだが湿原内の草がやけに多く茂っているように思えた。
遊歩道を一往復した。目当ての花が見当たらない。二往復目、またもや空振り。やはり今年は梅雨明けからの暑さ
続きで遅かったのかも知れない。もう一往復して帰ろうと歩き出した。しかし往路ではやはり見つからず気持ちは
完全に諦めていた。と、その時、遊歩道から2mほど離れていた場所の草陰に薄紅色の花が見えた。あった。
ズームアップして見ると色褪せてはいるものの、紛れもなくトキソウだった。電池残量が少なかったがシャッター
を押し捲った。さらにトキソウから1mほど離れたところには真っ赤なサワランも咲いていた。帰る寸前に見つか
るなんて偶然としか言いようがない。二花とも希少種、高山でよく見る高山植物とは比べようないが、そうそう見
れる花ではない。それが二つ並んで咲いていたのだから、気分良く駐車地に戻ることが出来た。
|