上信越自動車道・軽井沢IC出口から高岩の岩峰を見上げると、果たして登ることが出来るのだろうかと言う不安な気持ちになる。
それほど孤高の如く鋭い穂先を天に突き刺している。登山口はバイパスを横切った先の林中の西毛野外研修センターにあり、
キャンプ地を過ぎると高岩に続く沢沿いの登山道が現れる。沢はゴロゴロ火山岩が埋めており、踏み跡らしきものがあるが、
沢左岸の高巻き道を行ったほうが良いだろう。
沢も上部になると勾配はさらに増し、ジグザグの火山砂礫地に変わる。砂礫のため踏ん張りも利かず、岩ゴロ地より歩き難いが、
ほどなく雄峰と雌峰の稜線コル分岐に辿り着く。右折はチムニー岩塊を登る雄峰、左折が雌峰となるので、ここで小休止して選択しよう。
岩塊登攀未経験者が居た場合は雄峰は諦め、雌峰に向ったほうが良いだろう。
雌峰へ向かうにも急坂は免れない。急斜面に付けられた道は落石も多いので慎重に速やかにトラバースする。
一息で雌峰直下に辿り着く。岩上に立つと南側は何百メートルも切れ落ち、雄峰に退けをとらない高度感がある。
先に通った稜線鞍部の谷を挟んで眺める雄峰が見事なまでに穂先を尖らせている。
雌峰からは起伏の少ない岩稜線歩きが始まる。ほどなく登り返したところに岩塊隙間から浅間山が展望出来る砂礫地に着く。
岩塊が強風を遮ってくれるので休憩適地である。
ゆるやかな稜線歩きも分岐道標で終わるが、このまま直進すれば痩せた岩稜線が末端まで続くる。関東平野方面の展望が開けているので
時間に余裕があったら行っても良いだろう。下山は先の分岐道標を左折、一ヶ所クサリ場を下降して、潅木林の下山道を八風平まで下る。
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