餓鬼岳無雪期コースマップ |
ピークだけを目指すなら単独での日帰りも可能だが、やはりこの山はどのガイドブックでも紹介しているように山小屋一泊がお奨めだ。
もし日帰りを敢行するならばやはり早発ちが原則となり、陽の長い7月から9月上旬が適期だろう。さらにグループ山行の場合、往復で8〜9
時間みておきたい。 駐車地にある登山届け箱の前を通過し、右に鍬ノ峰の双耳峰を見ながら平坦道を白沢登山口に向かう。 登山口道標から一旦下り、木橋で白沢右岸へ渡り、ここから渓流沿いの桟橋とアップダウンを繰り返しながら「紅葉ノ滝」に辿る。 雨上がりの後やガスが巻いている時などは桟道が滑り易く、注意が必要。特に紅葉ノ滝の先にあるヘツリトラバースは、カラビナビレーで 通過することが望ましい。 ほどなく花崗岩の白い岩盤を滑り落ちる「魚止めの滝」に着く。魚止めの滝の上部を巻きながら、最後の桟橋を渡り終えると「最終水場」となる。 道標脇の渓流源頭が水場となっている。ここから上は水場がなく、餓鬼岳小屋も天水だけが頼りなのでここで充分補給しておこう。 水場を過ぎると大凪山ピークまで生半可ではない急登が待っている。途中のガレ場は落石が多発する難所でグループで行くとき、 先行者の落石に注意しながら登ろう。ガレ場通過で沢筋の登りが終わり、急斜面は主尾根へと向かう。 水場から約1時間ほどでその尾根にある小ピーク「大凪山」に着く。 大凪山からはコメツガやシラビソの樹林の中、2キロほど緩やかなアップダウンを繰り返し、 前方に餓鬼岳稜線が樹間から見える頃「百曲がり」の取り付きとなる。いよいよ最後の急登が始まる。 ジグザグ急登も、岳樺の大木林が現れると百曲がりもそろそろ終わり「小屋まで10分」の道標地点となる。 餓鬼岳の南斜面を巻くように一息で餓鬼岳小屋に辿りつく。 山頂へは山荘裏を右折し、白砂とハイマツのコントラストが美しい登山道を10分ほど登ると、孤高の山頂にたどり着く。 山頂からの眺望は素晴らしい。高瀬川の谷を挟んで裏銀座の山並みが連なり、その先に槍ヶ岳が聳えている。 日帰りの場合、往路ピストンしか選択出来ないが、山頂へ午前中に辿り着けないようなら、餓鬼岳小屋に宿泊をしたほうがよいだろう。 午後夕立などで白沢が増水した場合、帰ることは困難になる。 |
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