体のメンテナンス(ボディー・ケア)

身体のどこかが悲鳴を上げないように、自分を大切にして下さい。

技術も日々の積み重ねですが、疲れや手抜きも日々積み重なっていきます。

難しい事はさておき、すぐに出来る簡単な事から始めましょう。
脚のつかれ1
たくさん練習して、ずっと立ちっぱなしだった脚は疲れてしまっています。
ひどい人は脚が浮腫(むく)んでしまいます。

そんな時に簡単に出来るのはこれ!
とてもポピュラーな方法です。


立ち姿勢が続くと血液は脚の方に下がってきます。
その血液を戻してあげましょう。


靴を脱いで足を開放してあげたら写真のように寝て、
上げた足をブラブラと振りましょう。 
前腕部(手首〜肘の間)の痛み



特にベースの人は
「手首を酷使する」「握力をとても使う」
という事で前腕部(手首〜肘の間)を痛めやすいですね。

症状は様々で手首自体が痛くなったり、前腕の手の甲側が痛かったり手の平側が痛かったりして、ひどい時には握力が無くなったり、指がケイレンしたりします。

こういった症状の場合、たいていはケア不足です。

※ここでは筋肉の名前や解剖学的な説明は省きます。


最上段の写真
おなじみのアイシングです。
なにも氷がなくてもこんな方法で出来ます。
運動で熱を持ってしまった部分を冷やしましょう。


2段目の写真
次に写真のような体勢で前腕部をストレッチしましょう。


3段目の写真
写真の状態では赤線の部分が伸びています。
見難いかもしれませんが、線を書いていない方の腕の筋の形で伸びている部分が分かります。
指の向いている方向を色々と変えて試して下さい。


最下段の写真
立ち姿勢で行う場合はこんな感じです。
(写真では手の甲側を伸ばしています)


これらのアイシングとストレッチを何回か繰り返しましょう。
どこが伸びているか、どこを伸ばしたいか、身体と対話しながらやりましょう。
驚くほど回復しますよ。
本当は痛くない時もやるべきですね。
演技や練習の後は必ずやりましょう。 
足首の捻挫の予防



頻繁に起こる怪我のひとつに足首の捻挫があります。

最上段の写真
その中でも、写真のような内反捻挫によって足首の外側を痛める事が多いのですが、原因としては
※アンバランスな足の運び
※下腿の筋力と柔軟性の不足
※靭帯が固くなっている
※その他(シューズが足に合っていなかったり、捻挫が癖になっている為に再発してしまう等)
が挙げられます。

2段目の写真
準備運動で足首を回す時に、大抵はこのように赤の→の方向に回します。
そうすると、足首の外側は伸ばされますが、足首の内側はどうでしょう?

3段目の写真
外側が伸びても、内側が固いままだと内側に引っ張られて(↓↑
赤の→の方向にひねりやすくなってしまいます。

つまり、足首の内側の筋肉が硬くなっていたり、
外側の靭帯の柔軟性が弱かったりした時に
この捻挫は起こりやすくなります。

運動をする前のストレッチで柔軟性をつけて
運動後のストレッチで疲労回復をしておく。
足首の強化も必要ですがこれから始めましょう。

最下段の写真
運動前にこのストレッチで内側の靭帯(三角靭帯といいます)と筋肉をほぐしておきましょう。
この部分を軽く指でグリグリとほぐしながら、の方向に回しましょう。

今まで以上に足首の動きが自由になるはずです。 
手首のテーピング





 最上段の写真
  まず、テーピングを巻く前にキネシオテープを巻きます。
  皮膚を保護するために巻きます。
  写真Aのようなアンダーラップを巻いても良いのですが、
  手首の場合、巻きなおすことが多く、動いているうちに
  ズレやすいので、
  キネシオテープ をおすすめします。


 2段目の写真
  指をいっぱいに広げて手首を少し反らせます。


 3段目の写真
  締まり具合を確かめながらテーピングを巻いていきます。


 4段目の写真
  巻くときに気をつけたいことは、写真の矢印のところを
  しっかりと押さえ気味に巻くことです。
  黄色の線で示してある手首のクルブシの横の
  くぼみの部分を押さえましょう。


 最下段の写真
  完成
  運動中にキツくなったり、緩んだりしたらその都度
  巻きなおしましょう。
  アンダーラップを巻いておけば、そのままのテーピングで
  巻きなおせます。
  経済的ですね。
上半身の準備運動

ウォーミングアップでランニングをする前や
柔軟・筋力、各種トレーニングをする前に軽く準備体操をしましょう。

と、言ってもたいていの人はやっています。
しかし、ちょっと工夫で身体がよく動くようになります。

写真1
大きな筋肉の背部の筋肉からゆっくり伸ばしていきましょう。
手と背中の一番丸くなる部分をの方向に引き離していきます。
膝は曲げましょう。

写真2
同じく上半身の体側を伸ばします。
手をの方向に伸ばし、出来るだけ遠くまで手を伸ばし、
これも膝をしっかりと曲げましょう。
勿論、左右両方やってください。
膝の準備運動





写真3
屈伸運動や伸脚はみなさんやりますが、
それだけではなく、このように膝回しをしっかりやりましょう。
いきなり屈伸や伸脚は何気に膝に負担が掛かります。
膝回しで膝を暖めることからはじめましょう。



写真4
その次に、屈伸をする時にいきなり深いものをやると、
寒い季節は特に膝に負担が掛かるので、
半分の屈伸からやりましょう。



写真5
半分の屈伸をやってから深い屈伸をしましょう。
そうすることによって「膝のパキパキ音」が防げます。



写真6
伸脚は腰が高い位置で(軽い負荷の状態で)伸脚をやってから
深い伸脚をやりますよね?
だったら屈伸の時もそのようにしてあげましょう。



写真7
脚の裏面(膝の裏・ふくらはぎ・ふとももの裏)を正しく伸ばす為に
つま先が上を向くようにして、膝を少し外向きにしましょう。

伸脚で膝の向きが変わると、どれだけ伸びが変わってくるか試してみて下さい。
脚の裏面のストレッチ





脚の裏面(大腿二頭筋・腓腹筋など)のストレッチをするときに
写真1のようなストレッチをする事がありますが、
実は、これだけではあまり両足が的確にストレッチされません。
この理由については動きの研究室でどうぞ。


写真2〜4のようなストレッチを試してみてください。
写真2〜4へとだんだん負荷が強くなっていきます。



写真2
まず片足を伸ばし、もう一方の足を曲げます。
(写真では右足になっています)
伸ばしている足と同じ方の手で足先のあたりを掴み、手前に引き寄せます。
背中を伸ばしておきましょう。
※このときに足首・脚全体をリラックスさせます。←重要
少しカカトが浮く位にすると負荷が強くなります。


写真3
次に足先を掴む手を替えます。
同じく足先のあたりを掴み、手前に引き寄せます。
背中を伸ばしておきましょう。
空いている手は軽〜〜く膝を押さえましょう。
手を替える事によって伸びる部分が少し変わってきます。


写真4
次に、今まで曲げていた足を伸ばしている足の膝の少し上に乗せ、
両手で足先を掴みます。
軽く背中を伸ばしておきましょう。


ここまでやったら伸ばす脚を替えます。


このようにすれば柔軟性が左右違っても確実にストレッチ出来ます。
このストレッチをしたならば、太腿の前面のストレッチも行いましょう。
太腿前面のストレッチ





写真1のようなキック(足あげ)をしている人は結構いるはずです。
○足が高く上がらない。
○軸足が曲がってしまう。
○背中が落ちてしまう。
○軸足の膝が強く曲がってしまうので、カカトがかなり上がる。

この写真1の状態を「引き上げが足りない」とか
「上半身のシメが足りない」などと言う人がいますが、
そんな事よりも、これらの原因の多くは柔軟性不足です。
(引き上げ等が足りない人はとても高く足が上がります)

そこで柔軟をしなければいけないのですが、
注意しなくてはいけないことがあります。


写真2
普通に考えると、ここでは上げている右足の裏面(青い波線)
の柔軟性不足だと思うところですが、それだけではなく、
太腿の前面(赤い線)の柔軟性がなくても軸足が曲がってしまい、
のように背中が落ちてしまいます。

また、この部分がカタイと腰を痛める原因にもなります。


そうならないためにはこのようなストレッチが有効です。
写真3〜4へと続けます。
しっかりと太腿前面が伸びていることを感じながら、じっくりと伸ばしていきます。

写真5
ここからが少々大変です。
前に出している足は膝よりも前に出し、膝角度を鈍角(90度以上)にしましょう。
あまり痛いからといって腰を引いてしまってはいけません。
腰をしっかりと入れて、手で足を持ちゆっくりと引きつけます
引きつけたらそのまま数十秒キープしましょう。
(かなりキツイですよ)

写真6
そこまでやったら普通に前後開脚をしましょう。
この前後開脚で前足と後ろ足のどちらがカタイと感じるかで
対策が見出せます。
もし両方がカタイと感じたならば、「足のうしろ」と「太腿の前面」は
別々のストレッチメニューを実施しましょう。


ちゃんとした指導者ならば、キックの動きを見れば、
どこの筋肉の使い方がよくないか、どこの柔軟性が必要か
などを見極められます。
もし、あなたに指導者がいるならば、抽象的なコメントよりも
具体的なコメントをしてもらうようにして下さい。
手首のストレッチ


意外に見落とされがちなストレッチがこれ。

特にベースに多いのですが、
手首が悪いくせにストレッチもクールダウンもしない選手がいます。

これらのストレッチはウォーミングアップにももちろん、
クールダウンのアイシングとの組み合わせにも使えるので、
必ず行うようにしましょう。

方法
写真で分かるように、つまりいろいろな方向に曲げ、
少しテンションをかけてあげればOKです。

しかし、ストレッチをしていればそれだけで良いかといえば、
それは違います。

練習前のストレッチと
練習中のテーピングと
練習後のアイシング&ストレッチ
が大切です。



1