ダブルベース・サイ・スタンド(ダブルベース・サイド・サイ)
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一見、簡単な技に思えますが、ルーティーンには欠かせない技の一つであり、 初心者が覚えなくてはいけない技です。
比較的容易なので、初心者はこのスタンツから練習を始めると良いでしょう。
シングルベースのサイ・スタンドよりはダブルベースの方が、 一人の負担が少なく、後方のスポットは確実にトップをスポッティング出来ますので、 安全にスタンツの練習を始める事が出来ます。
ただし、ベースの足元に以下の2点に注意を払って下さい。。 @トップが前に落下した場合の為に、マットが敷いてあるかどうか。 Aベースが足を開いた時に強く踏ん張ってしまい、 下のマットがズレたりする可能性はないかどうか。
ゆっくり乗込む→ディスマウントの練習→カウントに合わせて→曲に合わせて の順番で進めていってください。 | | |
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基本的で、しかも使用頻度の高いスタンツの一つです。 日本語で言うと「肩車」です。
これも一見、簡単な技に思えますが、ルーティーンには欠かせない技の一つであり、必ず正しく身に付けなくてはならない技です。
このショルダー・ストラドルの作り方をいくつか解説します。 ↓↓↓ | | |
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ショルダーストラドル(シット) 4つのクライミングパターン | |
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写真1 トップがベースの後方から跳び箱に乗るように飛び乗ります。 写真2 トップが飛び上がると同時にベースはトップを持ち上げて 一気に肩に乗せます。 写真3 サイ・スタンドから乗込みます。 写真4 ダブルベース・サイからベースとなる人がトップの下にもぐりこみます。
初級レベルの人がショルダーストラドルを行うときに、 写真1や2のようにいきなり飛び乗るのは以下の理由で危険です。 ○運動感覚がわかっていない ○乗る動作よりもそうだが乗った時の動作を理解していない
サイドサイから(写真3)やダブルベースサイドサイから(写真4) これらのように入った方が安全で確実です。
☆大切なこと 運動が得意な人にとっては簡単でばかばかしく思えるかもしれませんが、 こういった基礎の部分でしっかりと方法と感覚をを覚えておかないと、 のちにピラミッドや大きなスタンツをした時に影響が出てきます。
サイドサイから入る方法と、ダブルベースサイドサイから入る方法を 解説しますが、初心者はこの2つをしっかり練習することによって、 スタンツに必要な筋力が身につき、今後スタンツがしっかりと上達します。 | | |
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ショルダーストラドル(シット) ディスマウントの予備練習 | |
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サイドサイからディスマウントを行う前に、 このようなディスマウントの予備練習をしましょう。
その理由ですが、たいていの場合まずはベースの後方にポップオフ する方法から始めますが、多くの初心者は、肘が緩んだり、 脇が開いたり、肩が上がってしまい、ベースのポップに負けて、 ベースの背中をずり落ちる事になります。 しかし、この予備練習をしておくと結構スンナリとポップオフが 出来ます。
まず、写真1のように跳び箱などの端に乗ります。 跳び箱が無い場合は、それに代わるものか、馬跳びの形をとった誰かの背中を利用しましょう。 そこから←の方向に下りるのですが、その際に跳び箱を グッと押します。
写真2 下りるときに、↓の方向に跳び箱を押そうとするものですから、 自然に肘が伸びて、脇が締まり、肩が下がるものです。 ○のところ。 そうです、この3つが大切です。 @肘を曲げない。(肘の曲げ伸ばしの力を使わない) A肩を下げる。(その事によって手の押しが活きてくる) B脇を閉める。(脇に挟んだ体温計が落ちないようにする感覚) 初心者は3つの事を一度に行いにくいので、 とにかくBだけを気をつけて下さい。 Bだけやろうとすれば、@もAも自然に出来ます。
写真3 そして着地は柔らかく静かに着地出来るようにしましょう。
この予備練習をしておかなければ、今後ピラミッド等にも 不具合が生じます。 また、シットからスタンドに上がったりすることが出来なくなってしまいます。後方へのポップオフやパイクディスマウントの崩れの原因の多くはこれらの「脇」「肘」「肩」のどれかが原因の場合が多いですね。 | | |
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サイド・サイからショルダー・ストラドル(シット)
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実施条件 ○サイドサイが確実に出来ること。 ○実施前にどうやってディスマウントするか決めておくこと。 ○ディスマウントの予備練習をしておくこと。
実施者が初心者の場合は「いつ」「どのように」崩れるか分かりませんので、 写真のように補助者はしっかりとあちこちに目を配りましょう。
トップは無理に太腿でベースの首を締めつけたり、 膝から下でベースの胴体を締めつけたりしないようにしましょう。 そういう指導をする人がいますが、あまり締めつけられると ベースは姿勢や力のコントロール出来なくなりこれも危険です。
はじめのうちはトップの姿勢を無理に作ろうとせずに、 安定して乗っていられる事を大切にしましょう。
まったくの初心者や子供の場合は後ろにエバーマットを置いたり、 しっかり支えることが出来る人がいるなどの対策をとりましょう。
裏技 もしトップがやたらに背中を反ったりして後ろに倒れそうな姿勢をとり続けたら後ろに倒れないように最下段の写真の矢印のあたりを押さえましょう。 後ろに倒れにくくなります。 (しかしあまり強く押さえると前に倒れます) | | |
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ダブルベース・サイド・サイからショルダー・ストラドル(シット)
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実施条件 ○ダブルベースサイドサイが確実にできること。 ○実施前にどうやってディスマウントするか決めておくこと。 ○ディスマウントの予備練習をしておくこと。
このようにダブルベースサイドサイからならば 比較的容易にショルダーストラドルに入ることが出来ます。
ダブルベースサイドサイがカウントや曲で出来るようになったら、 ショルダーストラドルまでつなげてみましょう。
また、ラストに左右のベースはフロントランジで、トップはそのままでハイVで決めれば短いルーティーンの出来上がりです。
簡単な技でも、つなげて短いルーティーンを作りながら練習すれば 上達も早くなりますし、楽しさが増すでしょう。 | | |
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ポップアップショルダーストラドルの入り方 (ベース編)
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よくみる失敗例を3パターン説明します。
●トップに近すぎである為に、直立状態になり、 トップを上げる事も入り込む事も出来ない。
●トップを上に持ち上げると同時に 自分も一緒に伸び上がってしまう。
●トップから遠くに立ってしまったり、足を平行にして立ってしまい、 下に入り込むタイミングが遅れてしまう。 また、上半身だけトップの下に潜り込もうとしてしまい、踏ん張れずにつぶれてしまう。
◎良い例(左の写真) 足は無理に平行にして立つ必要はありません。 背の高さの差や、ショルダーストラドルへの入りやすさを考えると、 左の写真のように、足を前後にしても構いません。
根本的に大切なのは足の立ち方ではなく、 ストラドルを確実に作る事です。
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実施条件 ○ディスマウントの予備練習をしておくこと。
一番手っ取り早いのはベースが座れば早いのですが、 それもあまり格好よくありませんし、場合によっては 腰や背中を傷める場合もありますので、この方法が比較的容易な方法のひとつです。
特に初心者はいきなり両手をつなごうとせずに、 片手ずつ確実につないでいきましょう。 その時にトップはやはり後ろに倒れることが怖いので、 状況によってベースはトップの膝を押さえる位置を変えなくてはいけません。
両手をつないだらポップアップしてトップを後ろに降ろします。
トップは肩を上げたり、肘を無駄に曲げたりせずに、脇を軽く閉めておきましょう。
ベースは足の反動を使って全身で軽く跳ね上げましょう。 肩の上下動で上げようとしてはいけません。 手の押しが効かなくなります。 これはのちに出てくるパイクディスマウントでも同じです。
下段の写真2枚 着地はAもしくはBがよいでしょう。 もちろん他の方法もありますが、初級者はまずこれらから出来るようにしていきましょう。 Aの方法をあまり見かけないかもしれませんが、 手の握りをうまく加減(最後まで強く握り過ぎないように)すれば、 見た目もスムーズに出来、ベースもトップも最後の姿勢が安定するという利点があります。
このディスマウントに限らず、いろいろな方法があるものです。 実施者の技量と経験から判断していろいろな方法で出来るようにしておけば ルーティーンにもバリエーションが生まれてきます。 | | |
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これも基本的で、しかも使用頻度の高いスタンツの一つです。 見た通り、人(ベース)の肩の上でトップが立つだけです。 日本語で言うと「肩乗り」です。
これも一見、簡単な技に思えますが、ルーティーンには欠かせない技の一つであり、必ず正しく身に付けなくてはならない技です。
このショルダー・ストラドルの作り方をいくつか解説します。 ↓↓↓ | | |
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ショルダースタンドのクライミング(乗り方)はいろいろな方法がありますが、 写真1と2のようにセットをして、トップがベースを駆け上がるように、 乗込む方法が多く行われています。
写真1 トップはベースの膝の後ろに足を掛けています。 写真2 トップはベースの腰に足を掛けています。
チームや個人の好み、またルーティーンによって方法は変わってきますが、 完全に習得するまでは、写真3のように駆け上がるトップを補助する スポッターをつけて行って下さい。
また、初心者はショルダー・ストラドルの時と同じように、 サイ・スタンドから乗る方法で練習をして下さい。 その際も勿論、慣れるまではトップを補助するスポッターをつけて行って下さい。 | | |
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ここではショルダースタンドのセットにおいて、トップとベースの手の組み方を中心に解説します。 A〜Cの1がNGで2がOKです。
A1とA2 正面から見た時にA1では手幅が非常に狭く、その為に肘の位置が高くなっています。 足もしっかりと安定した形でセットしましょう。 A2の手幅にすると肘の位置が←にきます。
B1とB2 横から見てみましょう。 B1の肘が上がっている状態だと緑線の上腕三頭筋だけで持ち上げなければならなくなります。 そして背中が反り気味になるので、トップが手に力を掛けた時に→の方向に引っ張られ、その力に耐えられなくなり、後ろに倒れたり背中を痛める事になります。 B2の姿勢にすれば肩の筋肉も利用でき、上半身が真っ直ぐに保てられ、←の正しい方向に引っ張り上げる事が出来ます。
C1とC2 上から見るとわかりやすいはずです。 C2の状態であればベースもトップもセットの時点からお互いに程よくテンションを掛け合えるので、スムーズな乗り込みが出来ます。
Dの写真 本番の演技でショルダースタンドが上がらない原因のほとんどはこれです。 一度失敗して、慌てて再度上げようとしてまた失敗して・・・ よく見かけますが、これはこの写真のようにトップが肩に足を掛ける前に立ち上がってしまう為に失敗してしまうのです。 そんな時は慌てずにベースはトップの足が肩に掛かってから立ち上がりましょう。
この手幅に関しての考察は技術解説Tの動きの研究室で取り上げてあります。 | | |
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ベースは写真の位置でトップの足を支持します。 低すぎても高すぎてもいけません。
トップのふくらはぎの上部の「膨らみ始めた部分」に手がはまり易くなっています。 手の平全体でしっかりと支持し、トップの脛(スネ)を自分の後頭部に押し付けます。
ベースとトップの接触している面積が広ければ広いほど、 力が掛かり合っている部分が多ければ多いほどスタンツは安定します。
トップは強引にトップの首を締め付けてはいけません。 踵(かかと)でベースの首を締めてしまう人がいますが、 首の締め付けだけで安定感を求めてしまっては、それは間違いです。 効率の良い力のかかり方を覚えて下さい。 | | |
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基本的で、しかも使用頻度の高いスタンツの一つです。
ダブルベース(ベースが2人)でトップを支持し、 その後方で、1人のスポット(バックベース)がトップを支持する 構成になっています。
これも一見、簡単な技に思えますが、ルーティーンには欠かせない技の一つであり、必ず正しく身に付けなくてはならない技です。 | | |
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写真1 トップは2人ベースの肩に手を置き、ベースの手を見ておきます。 飛び上がってベースの手に乗り込む準備をします。
ベースはトップが乗り込みやすい適度な高さに手をセットし、トップの足を見ます。
スポットはトップの腰をしっかりと支持し、乗り込みを助けます。
写真2 トップは両足で2人のベースの手に乗り込んだら、 リズム良く軽い膝の屈伸でベースの手を踏み込み、 軽くベースの肩を下方に押し、スムーズに立ち上がります。
ベースはトップが手に乗り込んできたら、身体の近くでしっかりと支持し、 トップの屈伸にタイミングを合わせて垂直に(身体に沿って)持ち上げます。 腕だけで持ち上げようとせず、ベースも膝の屈伸を利用して持ち上げます。
スポットはトップの腰を高い位置に保持し、 そこからスムーズなトップの立ち上がりを助けます。
写真3 フィニッシュ!! 最後まで気を抜かずに安定したスタンツをしましょう。 | | |
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ベースの2人の手は確かに 「本を開いた形」になっていますが、
@トップを全く気にしていない
A上段の写真では、肘が90度以下(白線)になってしまい、セットが高くなってしまいます。 よく肘の角度は90度と言われ、このようにしてしまいがちですが、 肩から肘までの「上腕」が垂直である必要はありません。
トップにとってこの手の高さは(赤線)高すぎるので、 このまま乗り込んだ場合、お尻がかなり落ちた 「和式便所スタイル」になってしまい、エレベーターに立ち上がれません。 (中級編のトスの乗り込みの項参照)
B下段の写真では逆に肘が伸びて、手の位置が低くなってしまい、 ここからでは正しい姿勢で持ち上げられず(全身を利用できない) トップの踏み込みに負けてしまいます。
関節角度は110度前後が一番力が入るので、 これらのサバキでは効率良く力を使えません。 | | |
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上段の写真 スタンダードロード(両足乗り込み) 中段の写真 ワンフットロード(片足乗り込み)
エレベーターやエクステンション等のセットをする時に、 ベースの人は、トップの人に合わせて 「手」と「身体」の高さを調節しましょう
前述の悪い例と同じく肘は90度ですが、 肩の角度が先ほどとは違っています。 ←トップの身長に手の位置を合わせているところ
特に男性や背の高い人は出来るだけ低くなってあげましょう。 トップは高く跳び上がって手に乗り込むと、立ち上がりに筋力が発揮されなくなります。
ベースは手をこの位にセットしたら膝の曲げ伸ばしで高さを調節しましょう。
最下段の写真は外国の選手の例です。 (「チアリーディング入門」ベースボールマガジン社より) ベースとトップの体格や筋力の差があるので 日本人の女性にはそのまま当てはまりませんが、 この本には{ベースは出来るだけ低く構え、手を開き・・・}と書いてあります。
そしてお尻を見てみましょう。 少しだけ出っ尻になっています。 人間の背骨の構造上この形が一番効率が良いのです。 重量挙げの選手が良い例です。 腰を丸めるとフォームがブレます。 | | |
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手でトップの体重の掛かり方を感じましょう。 ↑これ、ものすごく大切です。
つま先(親指の付け根の部分)とカカトに均等に力が掛かるようにすれば、 自然と足は「少しつま先下がり」になります。 カカトはあまり上下させないで下さい。 悪い例でも書きましたが、満員電車でカカトに体重が掛かってしまって つま先が浮いてしまったら、もう体勢は戻せませんよね? それを考えてトップを持ってあげましょう。 そしてトップをよく見ましょう。
そして、そしてちゃんとトップを見ないとポップアップがうまく出来ません。
少々オーバーに表していますが 下段の写真のように力は掛かってきます 力が掛かってくるところを支えてあげれば無駄なブレは無くなります。 | | |
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エレベーターでのトップの足の持ち方の基本パターンを解説します。
上段の写真 この悪いパターンは初級者や本番中に慌てた時によく見られます。 トップのつま先がカカトより上がってしまい、トップは後ろに倒れやすくなってしまいます。 黄色の線が水平線で、赤の線が足底のラインです。
満員電車でつま先が上がってしまい、カカトだけで立っている状態になった事ありませんか? トップはその状態になってしまいます。(下段の写真) これではバランスが取れず、安定しませんよね?
そして青い丸で囲んだ手を見て下さい。 指の間隔が狭いため、力を入りにくくしてしまっています。 すると、トップの足首が安定しにくくなり、外反や内反に逃げやすくなります。 そして、手首が締まらないので手首をすぐに痛めてしまいます。 手首を痛めない為にも握力を強化してしっかりと握りましょう。 | | |
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エレベーターの際にベース同士が顔を向き合ってトップを全く見ていない という人をよく見かけます。 また、エレベーターからポップアップをする時にもトップを見ようとしない人もいます。 対面のベースも見ますが、自分の握りやスポットの位置も見て、 まわりの状況を観察しなくてはならず、その中でも重要な事はこれです。 →しっかりとトップを観察してください。
エレベーターで止まっている時でも、トップがどういった姿勢で、 どのような動きをしているか把握していなくてはいけません。
ポップアップする際に左右のベースのタイミングが合わない場合は、 ちゃんとトップを見て、トップの姿勢変化に合わせているかを チェックしてみて下さい。
さらに4−2−1等の大きなピラミッドの際にもしっかりとミドルとハイトップを見ておくことで 状況に応じての対応が出来、しっかりと耐えることが出来ます。 時々、強く固めようとするあまり、顎でミドルの足を押さえつけて、 上の状況を見ずに耐えている人がいますが、逆効果で危険です。
スタンツ上手の人は、状況判断能力が優れています。 | | |
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スポッター(いわゆるスポット)はバックベースとも呼ばれています。 つまりベースもスポットも完全に分けて考えるより、いずれもトップを支えて守るようにしなければなりません。
※ここでの「よくない例」は危険なので実際にトップを乗せていません。
最上段の写真 肘を横に張ってしまいトップの下に入り込んでしまっています。 これでは腕の力を上手く使えず、効率が悪いです。 中段の写真 これは肘を閉じ過ぎのパターンです。 これでは力もうまく入らず、動きが制限されてしまいます。 また、片足がかなりトップの下に入り込んでしまっています。
どちらのパターンでも視界はトップの太腿からお尻しか見えず、 正しい状況判断が出来ません。 この写真ではトップを乗せていませんが、 この距離で実際にトップを乗せると緑線のように 必ずと言っていい程、背中がかなり反ってしまいます。 これではトップが崩れた時・キャッチの時にトップの下敷きになってしまい 非常に危険です。 もし、顔面にトップが落ちてきて、トップの全体重が掛かってきたら、 頚椎(首の骨)を損傷してしまう事も有り得ます。 そんな事になったら命に関わる取り返しのつかない悲劇を招く事にもなります。
下段の写真 ある程度の余裕を持って、しっかり力が入る位置に立ちましょう。 視野も広くなりいろいろな状況判断が出来ます。
野球のフライのキャッチと同じで、 咄嗟(とっさ)に後ろには下がれませんが、 前に出る事は出来ます。 | | |
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エレベーターでのスポット(バックベース)の位置
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エレベーターとエクステンションを俯瞰(上から)撮影しました。
ベースとスポットの3人がバランスよく配置されているのがわかります。 このバランスの良い三角形が保てれば、前後にも左右にも崩れにくくなります。
また、上から見ればトップの重心が左右のベースに均等に掛かって、 安定しているのが分かります。 | | |
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ここでは初心者がエレベーターを練習していく方法のひとつを 解説します。 通常、初心者がエレベーターを実施する場合、 乗り込みで苦労してしまいます。 しかし、乗り込みが上手く出来たとしても、立ち上がる動作で恐怖感を感じたり、バランスを崩したりして失敗してしまいます。
乗り込みを練習する前に、この「立ち上がりの動作」と、 「人の手の上に乗る感覚」を覚えると良いでしょう。
実施条件 ○ダブルベースサイドサイが出来ること ○ショルダーストラドル(シット)が出来ること
上段の写真 まず写真のようにダブルベースサイドサイをつくります。
写真1 ベースは写真のようにトップの足を下からしっかりと持ちます。 その際にスポットとトップは写真※のように手を支持し合います。 ベースはしっかりと低い姿勢になり、スクワットの基本姿勢である 「軽い出っ尻」状態でトップが立ち上がるのを待ちます。
写真1−2 トップはそこから1−2−ダウンーアップのカウントで立ち上がります。 トップが立ち上がると同時にスポットは、トップを支持している手を押し上げてトップの立ち上がりと安定を助けます。 注意:トップは肘を伸ばし、脇を締めておきましょう。 ベースはまだ立ち上がらないようにしましょう。
写真1−3 次にベースが1−2−ダウンーアップのカウントで立ち上がります。 エレベーターの完成です。
ディスマウントはベース(前側の手)とトップが手をつないで下ろすか、 この手順の逆の手順を踏むかのどちらかで行うと良いでしょう。
注意: 写真1−1から1−3まであまり所要時間が掛からないように 実施しましょう。 アンバランスな時間が長ければ長いほど身体の負担と危険度は増します。
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実施条件 ○ダブルベースサイドサイが出来ること ○ショルダーストラドル(シット)が出来ること ○ステップ1を実施済みであること
上段の写真 まず写真のようにダブルベースサイドサイをつくります。
写真2−1 ベースは写真のようにトップの足を下からしっかりと持ちます。 その際にスポットとトップは写真※のように手を支持し合います。 ベースはしっかりと膝を曲げ、足を踏ん張り、 スクワットの基本姿勢である「軽い出っ尻」状態で トップが立ち上がるのを待ちます。
写真2−2 トップはそこから1−2−ダウンーアップのカウントで立ち上がります。 ベースはそのカウントに合わせてスクワットの「脚の力」を利用しながら 立ち上がり、トップを持ち上げて、顔の高さで手を切り返し、 エレベーターの支持でフィニッシュ。
スポットはトップが立ち上がると同時に トップを支持している手を押し上げてトップの立ち上がりと安定を助けます。 注意:トップは肘を伸ばし、脇を締めておきましょう。
エレベーターの完成です。
ディスマウントはベース(前側の手)とトップが手をつないで下ろすか、 この手順の逆の手順を踏むかのどちらかで行うと良いでしょう。
これらのステップを確実に実施できたら、 通常の乗り込みからのエレベーターの練習に移りましょう。 | | |
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ここではバスケットトスの乗り込みを例に、 沢山ある練習法の中から一つの例を挙げて解説します。
実際の注意点は中級編「バスケットトスの姿勢」に示してあります。
バスケットトスに限らずエレベーターやオールザウェイなど、 この乗り込みが非常に大切です。 この動きを間違って覚えてしまうと、後に上達の妨げとなって しまいます。
体育器具を上手に利用してセッティングすれば、 様々な練習が出来ます。 器具のセッティングをするときに大切な事は、 「何の練習をするか」という明確なテーマを置く事と 「何回も反復練習ができる」という事です。
写真1 このような深いしゃがみ込みは非常に運動効率が悪いです。 何が良くないかというと、スムーズな立ち上がり〜飛び出しが 出来なくなります。
例えて言うならば、洋式便所と和式便所です。 洋式便所は和式便所の約60%の脚力で立ち上がれます。 そして立ち上がる時間も短くて済みます。
写真2 これが良い姿勢(体勢)です。 写真1と大きく違う点は「腰の位置」「上半身の姿勢」で、 すぐに太腿に力が入り、速く強く飛び出せる構え(姿勢)に なっています。
写真3 写真のようにセットします。
写真4 バスケットトスと同じように乗り込みます。 写真2と同じ姿勢が出来ていますね。 ☆腰の位置もしっかりととれています。
写真5 素早く立ち上がります。 立ち上がったら、その流れで爪先立ちななりましょう。 慣れてきたらつま先が浮く程度に少しだけ飛び上がってみましょう。
写真3〜5は一つ一つ止めずに、一連の動きで行います。 こういった練習で基本フォームをしっかり身につけておけば、 後に高難度のスタンツをするときにスムーズに練習が進むでしょう。 | | |
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ダブルテイク エレベーター→ハングドリル→エレベーター | |
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実施条件 ○エレベーターが出来ること
ダブルテイクが上手く出来ない場合、 ○トップの足幅の不具合=ベースの手の軌道 ○トップの足の使い方 をチェックしてみましょう。 この2つがしっかりと出来ていれば、たいていの場合失敗はしないでしょう。
写真1 エレベーターの状態からベースは軽くトップをアップさせてから 手を返し最初にトップが乗りこんだ時の形に降ろしていきます。 その時に、 ○ベースとスポットは手の軌道が、 ○トップは足の幅が 赤色の平行線の軌道を通るようにします。
写真2・写真3 よくある3大失敗例のうち2つがこれらです。 (ちなみにもう1つはトップの姿勢です) 写真2はスキーのボーゲンのような踏み込みになってしまっています。 これだと踏み込めば踏み込むほどベースを外側に押し開いてしまい、 崩れやすくなってしまいます。 足の裏も水平ではなくなっています。 写真3は左右の足の高さが違ってしまっています。 ○ベースのタイミングが違ったか、 ○トップが正しく踏み込んでいない場合 (足に力が入っていないか、腕だけで支えようとする場合もこうなります) にこうなります。
写真4 このように ○足幅をあまり変えず ○左右のベースを均等に踏み込んで ○適度に腕で支えて ○正しい姿勢で エレベーターやエクステンションに上がりましょう。
写真5A・5B 解剖学的にも正しく脚の筋肉を使うためには、 このような正しいスクワットの動きを理解していなければなりません。 「膝を曲げるときに、膝とつま先の方向が同じであること」 (脚力をつけるトレーニングで行われるスクワットの基本フォームです) これはトップもベースもスポットもポジションに関係無く理解しなければなりません。 (5B→実際はもう少ししっかりと踏み込みます)
動きの研究室「膝の使い方」参照
写真6 これらがうまくいくとスッとエレベーターに戻ることが出来ます。
トップの技術を中心に述べてきましたが、 実はこのダブルテイクをしっかりと練習しているうちに @ベースは脚を上手に使う(膝の屈伸)ことを覚えます。 ・・・ということは エクステンションやポップアップ、オール・ザ・ウェイがスムーズに出来るようになります。 Aトップは脚を正しく使い、足幅を広げない習慣が身につきます。 ・・・ということは エクステンションやポップアップ、オール・ザ・ウェイがスムーズに出来るようになります。
エレベーターが出来るようになったら、エクステンションやリバティーに 急がず、このダブルテイクをマスターしてから次に進みましょう。
正しいフォームで正しい順序を踏めば腰痛、背筋痛予防にもなります。
また、これらの@Aを理解すればエクステンションに発展できます。 (写真7) | | |